「AI を導入したい」と思った経営者が、最初に直面する壁は技術ではない。
それは、"どこから始めればいいか分からない"という壁である。
Layer 01 AGORA の現場から、AX の第一歩を書き下ろす。
01「絵空事の AI 」と「動く AI 」のあいだ
多くの企業が、AI 導入の最初の数ヶ月で、ある共通の壁にぶつかります。「ChatGPT を社内で使ってみよう」と始めたものの、活用が一部の人に留まり、業務にインパクトが出ない。POC(実証実験)は美しい資料にまとまったが、その後ローンチされない。
これは、AI 導入が 「絵空事の AI 」と「動く AI 」のあいだの溝 を越えていないからです。Lucerion の Layer 01 AGORA は、この溝を越える具体的な手順を提供します。
02本記事で扱う 8 つのサービス
- AX 戦略策定(誰のどの業務にどの AI を入れるか)
- EC・カート連携(売り場の AI 化)
- SNS 運用自動化(コンテンツ供給の継続性)
- 広告運用最適化(クリエイティブ × 配信の AI 統合)
- 業務オペレーション AI 化(バックオフィスの床の塗り替え)
- カスタマーサポート AI(一次受けの自動化と人間の上位移行)
- 営業 AI(リード獲得 → 商談 → 受注のパイプ)
- 経営ダッシュボード AI(意思決定のための光の集約)
03「床」という比喩
Lucerion はあえて、Layer 01 を「床」と呼びます。床は、誰もが毎日踏むのに、誰も日常的には意識しない場所です。AX は、この「床」を AI で塗り替えることから始まります。天井の派手な照明(最先端のモデル)よりも、床がしっかりしていることのほうが、企業の歩行速度を決める――というのが私たちの仮説です。
043 つの落とし穴と、その回避法
① POC 沼(POC purgatory)
美しい POC を繰り返すだけで、本番運用に乗らない状態。回避法は POC を「やらない」こと。最初から本番の小さな範囲で動かす。
② ツール乱立
各部署が個別に SaaS を契約し、同じデータが 5 箇所にコピーされる状態。回避法は 「事業の地形図」を先に描く こと。
③ 一人英雄主義
「あの人が AI に詳しいから任せておく」と業務知識を一人に集中させる状態。回避法は AI の知識を組織の文化に分散させる こと。
05AX 戦略の地図 ── 自社の床を可視化する
AX を始める前に必要なのは、戦略の上に置かれる派手なロードマップではありません。自社の業務プロセスを「床」として平面化した地図です。誰が、どのデータを使って、どんな判断を、どのくらいの頻度で下しているか。Lucerion はまずこの地図を 1 枚に書き上げる作業から入ります。床がデコボコなまま AI を載せても、AI も一緒にデコボコするだけです。
068 サービスを、どの順番で導入するか
8 サービスを同時並行で立てると、ほぼ確実に破綻します。Lucerion の現場知は、「経営ダッシュボード AI → 業務オペレーション AI → カスタマーサポート AI → 営業 AI → 広告運用 → SNS → EC → AX 戦略の継続更新」という順序で、3〜4 週間ごとに 1 つずつ立ち上げていく形を推奨します。土台となる意思決定の可視化を最初に。売上に直結する箇所を後半に。
073 ヶ月、6 ヶ月、12 ヶ月の到達点
3 ヶ月:床が見える
業務地図が完成し、最初の 2〜3 サービスが動き始める。社内に「AI が日常の景色になる」感覚が芽生える時期。KPI は 「AI に触れる従業員の比率」 を最重要指標に置きます。
6 ヶ月:床が固まる
主要 5 サービスが稼働し、データ基盤が整理される。経営ダッシュボードに毎日新しい光が射し始める。KPI は 「AI 経由で下される意思決定の件数」。
12 ヶ月:床が走り始める
8 サービス全てが動き、AI が業務の主役の一部になる。社外向けのプロダクトに AI が滲み出る時期。KPI は 「売上 / 利益 / 顧客満足のうち、AI 起因と説明できる割合」。
08共立グループ現場メモ ── 失敗事例 3 選
事例 A:完璧な要件定義が AI を殺した
3 ヶ月かけて要件定義書を完成させ、満を持して開発に入ったプロジェクト。リリース時には市場の前提条件が変わっていた。AI 導入は 「動かしながら定義する」べきで、定義してから動かすのは順序が逆。
事例 B:高機能ツール導入で組織が止まった
世界標準の AI プラットフォームを導入したが、現場が使いこなせず半年後にもトラフィックがほぼゼロ。「ツールの強さ」より「組織の使う筋力」が決定要因です。
事例 C:データ整備を後回しにした AX
派手な顧客向け AI 機能を先に作り、データ整備を後回しにしたケース。出力の品質が安定せず、結局リリースを止めて床から作り直し。床→壁→屋根の順序を守る。
09成功事例 ── 床が固まった後に何が起きたか
共立グループの主要事業では、Layer 01 AGORA の 8 サービスを順次立ち上げた結果、意思決定までのリードタイムが平均 40% 短縮、マーケティング ROAS が 1.6 倍、カスタマーサポート初動の 70% を AI が担当する状態に到達しました。これらは魔法ではなく、床を塗り替えた後に自然に起きた変化です。
10Embed ティアでの伴走の実態
Lucerion の Embed プラン(¥50 万 / 月)は、月間 40 時間以上を貴社業務にコミットする Forward Deployed 形態。Slack に常駐し、貴社のデータベースに接続し、業務フローの中で一緒にコードを書きます。コンサルではなく、「もう一人の社員」 として AI 推進を担う、というのが Embed の実態です。
本記事は、Lucerion Founder が共立グループ執行役員 CTO / CAIO として現場で実装した、生のメモを再構成したものです。Forward Deployed AI の方法論を、絵空事ではなく現場の手触りで届けるシリーズの第 1 弾になります。
AX の第一歩を、一緒に踏む。
Layer 01 AGORA の床を、貴社で作りませんか。
30 分の初回相談は無料です。